【魔女兵器 翻訳】ACTIVITY.3_黙示録 PART.13 第13章_20180914修正
或许你曾听说过这样的故事―――
士兵在厮杀结束之后,才发觉自己的身体早已严重受伤甚至开膛破肚。
登山运动员看到自己被冻僵坏死手指之后,才开始感觉到冻伤的剧痛。
甚至有人可以用催眠的手段暂时关闭对象的痛觉。
因为疼痛,是一种很主观的感受。
こんな話を聞いたことがあるかもしれない―――
兵士は殺し合いが終わった後に、自分の体に酷い怪我がある事に気がつく。
登山家は寒さによって壊死した指を見て、凍傷の激痛を感じ始める。
催眠を用いれば相手の痛覚を一時的に遮断することも出来る。
痛みとは、主観的な感覚なのだ。
戴眼镜的男生果然对这一带非常熟悉―――
他领着我们拐进路边的一家餐厅,和老板娘打了个 招呼就推开厨房的后门。
绕过几条狭长的暗巷之后,我们终于用掉了那几个不依不饶的亲卫队员。
小巷两侧的墙上挂满了空调排风扇,路边堆着一排排的垃圾桶和不知谁会光顾的自动贩卖机。
没想到繁华的电器街背后,还有这样错综复杂如迷宫一样的地方。
几分钟后,通过一道铁丝网构成的栅栏门,我们终于来到了大路上。
眼鏡をかけたこの男の子は、やはりこの辺りに詳しいようだ―――
俺達を道端のレストランに案内すると、女将さんに挨拶をし、キッチンの裏門を押し開けた。
長い路地をいくつも回りこみ、ようやくあの執念深い親衛隊員どもを振り切った。
路地の両側の壁には、空調の換気扇がたくさん掛かっていた。また道端にはゴミ箱が並んでいて、誰が利用するのかわからない自販機も並んでいる。
賑やかな電気街の裏に、こんな迷路のように入り組んだ場所があるなんて思いもしなかった。
数分後、鉄条網で出来たフェンス扉を通って、ようやく大通りへと出た。
戴眼镜的男生:
那边就是你们要去的新井中心公园吧?
小怜:
居然这么快就到了!看手机地图要绕好大一圈呢.........
我观察着四周的环境,街对面亮灯的巨型拱门就是新井中心公园的东大门。
与热闹的电器街相比,这条没有民居和商铺的街道显得格外冷清,走路时甚至能听到自己的脚步声。
了无生气的路灯发出滋滋的电流音,空气中似乎有一股淡淡的血腥味。
小怜:
咱们快点过去吧......
我想尽快离开这里,而且一直背着酣睡的伊露卡跟在我们后面的索娅也发出了抗议。
索娅:
这小丫头沉死了!
身为男生都不懂得主动搭把手吗?
小怜:
对、对不起―――
戴眼镜的男生:
啊抱歉,刚刚只顾着跑.........
看到我也下意识的道歉,金发少年有些莫名,索娅则露出一幅不怀好意的笑容。
索娅:
哦厚―――?
小怜:
(诶?该不会......)
索娅:
算了,她的重量对我来说不算什么。
不像有些人―――被大姐姐迷得神魂颠倒,还流鼻血......
刚才我丢人的样子果然被她发现了!!
还有谁流鼻血了?!
女性的声音:
被迷得神魂颠倒?
贝阿特丽切从我们身后的阴影中走了出来。
贝阿特丽切:你们几个还挺快的嘛~
小怜:
你什么时候到这里的?
索娅:
喂喂,你隐蔽气息的能力也太強了吧.........
贝阿特丽切:
我从小就习惯了~ 不想男人看到就要把自己藏好―――
嘘!先躲起来。
贝阿特丽切警觉的将我们拉到暗处,远处一辆装甲车飞速驶来,在我们面前呼啸而过。
贝阿特丽切:
这条路经常有军队的车经过,咱们换个地方。
……
眼鏡の男性:
そっちが君達が行きたい新井中央公園だと思います。
レン:
こんなに早く着くのか!携帯のマップで見ると一際でかいな……
俺は周囲の環境を観察する。通りの向こう側で明かりが点いている巨大なアーチは新井中央公園の東門だ。
賑やかな電気街に比べると、民家や商店もないこの通りはとりわけ閑散としている。歩いていると、自分の足音が聞こえてくるほどだ。
無機質な街灯から、ジジッと電流音が鳴っている。空気中から、うっすらと血の臭いがする。
レン:
早く行こうか……
一刻も早くここを離れたかった。そこに、熟睡しているイルカをずっと背負い、俺たちの後ろからついてきていたソヤから抗議が出た。
ソヤ:
この子、本当に重いですわ!
男性だったら自分から手を貸すものじゃありませんの?
レン:
ご、ごめん―――
眼鏡の男性:
ああ、すいません。さっきから走ってばっかりで……。
俺はつい無意識のうちに謝ってしまった。すると金髪の少年は不思議そうにし、ソヤは嫌な笑みを浮かべた。
ソヤ:
ほぉーーー?
レン:
(えっ?まさか……)
ソヤ:
もういいですわ。この子の重さなんてどうってことないですもの。
それにどこかの誰かさんは―――お姉さんにうっとりして、鼻血が出ているようですし……
さっきの俺の痴態は案の定見られていたか!!
そして誰が鼻血を流したっていうんだ!?
女性の声:
うっとりしてたの?
俺たちの背後の影からベアトリーチェが出てきた。
早かったのね、あなた達。
レン:
い、いつのまに来てたんだ?
ソヤ:
ちょっと貴女、気配遮断の能力が凄過ぎませんの………
小さい頃から慣れてるの。男の人に見られたくないからよく隠れて―――
シッ!しばらく隠れて。
ベアトリーチェは俺達を暗がりに引き寄せる。遠くから装甲車が走ってきて、目の前でゴーっと音を立てた。
この道は軍隊がよく通るの。場所を変えましょう。
……
我们来到新井中心公园的主干道,索娅轻轻的将睡熟的伊露卡放在路边长椅上。
这里虽看不到人,但隐约能听到远处小孩和宠物玩 要的声音,让人觉得安心了许多。
贝阿特丽切打量着刚才帮我们解围的向导。
贝阿特丽切:
这位是―――?
戴眼镜的男生:
啊!都忘了自我介绍...金发少年面对贝阿特丽切有些慌张,似乎不知该把眼睛放在哪。
他本想直视对方的脸,眼睛却总被下面那对壮观的东西吸引,只得欲盖弥彰的扭开头。
小怜:
(嗯嗯,我懂的!)
但没想到这个掩饰的动作如此明显―――
小怜:
(看来以后不能用了...)
戴眼镜的男生:
我叫约翰,在电器街的店里打工。
索娅:
约翰?真是普通的名字。
约翰:
是、是有点普通啦...
约翰腼腆的推了推眼镜。
约翰:
抱、抱歉!刚才我在远处看到你在花车上很帅气的骂人,就情不自禁的......
贝阿特丽切:
情不自禁的?
约翰:
偷偷用手机录了像......。
索娅:
嘛......是为了回家慢慢回味吧~
小怜:
(虽然我理解,但这种事情不可以招供的啊!)
约翰:
我无意间拍到了旁边的花车,后来看到你们被人追, 也、也不知哪来的勇气......
约翰偷偷瞄了我一眼,脸一下子红到了脖子根,说话的声音也越来越小。
小怜:
……
我想起以前在网游里玩女性角色,结果一个经常和我组队的男生吱吱呜呜想对我告白的情景。
我只是不想玩游戏的时候一直对着人类男性角色壮硕的屁股而已...
小怜:
(唉,那时还觉得还挺对不住人家的~)
贝阿特丽切走到他身边,低下头温柔的说道―――
贝阿特丽切:
男生看到漂亮的女孩子落难,都会变得有勇气。
约翰:
对、对不起,录像我会删除的!打碎的招牌我也会 去向店家赔罪的!!
约翰一边说一边鞠躬道歉赔罪,一看就是从小在新丰洲长大的。
索娅:
真是个好孩子啊.......
小怜:
你还好意思说―――
不过看他现在的样子,真的难以想象和刚才果断摔碎灯箱拦住亲卫队的是同一个人。
当时灯泡爆裂玻璃砸碎了一地,短路的电线在还在 灯箱里咄咄作响,场面让人印象十分深刻。
小怜:
(估计他自己也没料到动静会那么大吧......)
贝阿特丽切:
哈哈哈,没关系的。
贝阿特丽切拍了拍他的肩膀,
贝阿特丽切:
我也是忍了好多年,今天才第一次发泄出来,觉得格外舒畅呢~
今天是第一次吗?真是太有天赋了!
贝阿特丽切:
以后要不要经常试试呢......
小怜:
(会引起暴动的!)
贝阿特丽切:
啊对了―――
贝阿特丽切向我走来,一只手绕到后面轻轻扶住我的腰。
贝阿特丽切:
看你刚才走路的样子............你的腰受伤了?
她手稍稍一按,疼得我眼泪都出来了。
我本能的想要躲开,却一下倒进她怀里,贝阿特丽切有些心疼的摸着我的头说道―――
贝阿特丽切:
应该是扭伤了,得在状况恶化之前尽快处理。
贝阿特丽切看了看自己的手。
贝阿特丽切:
并没有出血.........
本部离这里太远,我送你去附近的医院?
小怜:
我现在应该是被通缉的状态,这附近的医院和保安军都是联网的吧?
索娅:
如果是扭伤的话,艾尔加纳嬤嬤应该有办法。
贝阿特丽切:
艾尔加纳?
约翰:
被通缉......嬤嬤?
约翰听着我们的对话,完全搞不清状况。
索娅:
是我小时候在修道院的嬤嬤,上周才被枢机院指派到新丰洲教区新建成的一座教堂,离这很近。
她之前专为信理部和圣赦院配药,针对肌肉和筋腱 损伤的疗效比医院的常规药物好多了。
约翰:
总之就是很厉害的医生?那我们快走吧!
贝阿特丽切意味深长看了看比我还急切的约翰。
约翰:
我、我是说...... 我也陪你们去吧......
贝阿特丽切:
有人好像很关心你呢,小兔子~
小怜:
啊啊啊啊你别说那件事啊!!!!
索娅:
什么事什么事??
索娅摇着尾巴凑了过来。
小怜:
什么也没有!!
贝阿特丽切清了清嗓子,表情严肃的总结了一下现状。
贝阿特丽切:
那咱们先去教堂看看,我派车去那边待命,如果不行就直接送你回总部治疗。
小怜:
也只能如此了。
她随即拨通了电话―――
贝阿特丽切:
洗衣店吗? 给我安排一下车队...
……
待贝阿特丽切布置好,索娅再次背起了伊露卡。
索娅说的教堂确实离这里很近,距离公园步行只需要十分钟左右。
俺たちは新井中央公園のメインストリートへ向かう。ソヤはぐっすりと眠っていたイルカを道端のベンチへそっと下ろしていた。
ここも人の姿が見えないが、遠くに子供やペットの遊ぶ音がかすかに聞こえる。ようやく安心できた気がする。
ベアトリーチェはさっき助けてくれたガイドをじろじろと見ている。
こちらは―――?
眼鏡の男性:
ああ!自己紹介を忘れてました……
金髪の少年はベアトリーチェの方へ向くと少し慌てていた。どうやらどこに目をやればいいのかわからないようだ。
なんとか顔を直視しようとしていたが、その目は下のご立派なものに奪われてしまっている。わざと顔をそらそうとするが、却って目立ってしまっている。
レン:
(うんうん、わかるぞ!)
しかし、このごまかし方がこんなにもあからさまだったとは思わなかった。
レン:
(これからはもう使えないな……)
眼鏡の男性:
僕はジョン*1と言います。電気街でアルバイトしてます。
ソヤ:
ジョン?至って普通の名前ですのね。
ジョン:
はい、ちょっと普通ですね……。
ジョンははにかんで眼鏡を押し上げた。
ジョン:
す、すいません!さっき貴女が遠くでかっこよく罵っている所を見ていました。僕、思わず………。
思わず?
ジョン:
こっそり携帯で録画しちゃいました……。
ソヤ:
まぁ………家に帰ってからゆっくりと楽しんでくださいまし~。
レン:
(理解できるけど、そんなこと言っちゃ駄目だろう!)
ジョン:
何気なく隣の車を撮っていたのですが、君達が追いかけられているのを見てしまいまして。そ、そしたら勇気がどこからか沸いて来ちゃって……
ジョンは俺のほうをちらっと見ると、顔は首元まで赤くなり、話す声もしぼんでいった。
レン:
……
以前、ネットで女キャラで遊んでいた時のことを思い出した。その結果、俺とチームをよく組んでいた男性から、告白されかかるという事態に。
俺はただ、男キャラのでかいケツを見てゲームをしたくなかっただけなのに……。
レン:
(まぁ、あの時はまだ自分が悪かったかなと思ってたけどなー)
ベアトリーチェは彼の傍にいくと、頭を下げて優しく言った。
男の子はきれいな女の子が困っていると、勇気が沸くものよ。
ジョン:
ご、ごめんなさい、動画は削除します!それに割った看板も、お店に謝って来ます!!
ジョンはお辞儀をしながら謝罪した。見たところ新豊洲で育ったようだ。
ソヤ:
いい子ですわね………
レン:
よく言うよ―――。
しかし今の彼の姿を見ていると、先程思いきって電光看板を倒して親衛隊を止めた人物と同一人物とは思えなかった。
あの時、電球が割れガラスが床一面に広がっていた。ショートした電線が、ランプの中で音を立てていたのが今でも印象に残っている。
レン:
(たぶん自分でもこんな大事になるとは思わなかったんじゃないかな……)
うふふふ、大丈夫よ。
ベアトリーチェは彼の肩を叩き、
何年も我慢してきたけど、今日初めて発散出来たの。ほんとすっきりしたわ~。
今日が初めてだったのか。本当に才能があるな!
これからはちょこちょこ試してみようかしら……
レン:
(暴動が起きるぞ!)
あっ、そうだわ―――。
ベアトリーチェは俺に近づくと、片手を後ろに回し俺の腰を軽く支えてくれた。
さっき歩いてる様子を見てたけど………腰に怪我をしたでしょう?
彼女が手を少し押すと、痛みで涙が出てきた。
本能的に避けようとして、彼女の腕の中に倒れた。ベアトリーチェは少し心を痛めたかのようで、俺の頭を撫でながら言った。
捻挫みたいだけど、悪くなる前に急いで処置しないとだめよ。
ベアトリーチェは自分の手を見た。
血は出ていないわね………
本部はここから遠すぎるし、近くの病院まで送ってあげましょうか?
レン:
俺は今、指名手配されているはずだ。この近くの病院も保安軍とネットが繋がっているんじゃないか?
ソヤ:
捻挫でしたら、アルガーナマザーがどうにかしてくれますわ。
アルガーナ?
ジョン:
指名手配に……マザー?
ジョンは俺達の会話を聞いているが、状況についていけないようだ。
ソヤ:
ワタクシが小さい頃にいた修道院のマザーですわ。先週、枢機院が新豊洲教区に新しく建てられた協会に派遣しましたの。すぐ近くですわ。
以前は、教理省*2と内赦院のために薬を調合していましたの。筋肉や腱損傷への治療効果については、病院の通常薬よりずっと良いですわ。
ジョン:
とにかくすごいお医者さんなんですね?なら早く行きましょう!
ベアトリーチェは俺よりも待ち遠しそうにしているジョンを見た。
ジョン:
ぼ、僕もその……一緒について行きます……。
あなたのことを気にかけている子がいるみたいねぇ、うさぎちゃん。
レン:
あああああそれは言わないでくれえ!!!
ソヤ:
なんですのなんですの??
ソヤが尻尾を振りながら擦り寄ってくる。
レン:
何でもないから!!
ベアトリーチェは咳払いをし、真面目な表情で現状をまとめる。
なら、まず教会に向かいましょう。私は車をそちらに回して待機させるから、難しそうならそのまま本部へ行って治療ね。
レン:
そうするしかないか。
彼女はすぐ電話をかけた―――
……
ベアトリーチェの配置を待つと、ソヤは再びイルカを背負った。
ソヤが言う協会は確かにここから近く、公園から歩いて10分程かかった。
小怜:
好大―――!
这座教堂是棕黄色的石质建筑,外墙有一幅巨大的宗教壁画。
教堂的广场中央有一个小型喷泉,大理石边缘还有防水条的施工痕迹,看起来这里才建成不久。
主体建筑顶部的十字架一直伸向漆黑的夜空,引人注目的大门在灯光映衬下显得金碧辉煌。
贝阿特丽切:
……
小怜:
大门上的那个光泽......难道是黄金?
索娅:
估计是镀金吧.........反正这里用的是教廷和联合议会的预算,客气什么~
而且和萨蒙顿的那些教堂比起来,这种规模简直不能再穷酸了。
确实,在新丰洲这个崇尚科学的地方,很难见到如 此规格的宗教建筑。
但如果拉斐尔见到的话,估计会嗤之以鼻吧?
约翰:
前面......马上就......
小怜:
约翰,你的脸色有点―――
我还没说完,只见他失去血色的嘴唇笑了一下,接 着就失去意识栽倒在地。
小怜:
怎么回事!!
贝阿特丽切立刻上前查看,她的手刚碰了一下,立刻就抽了回来。
贝阿特丽切:
这是.........血!?
约翰的黑色长裤上有一大片已经干涸的血迹,是由 单一出血点渐渐浸润造成的。
我们刚才以不同形式感觉到的血腥味都来自于此。
他面色苍白,脉搏快速微弱,一切都符合失血过多的症状。
贝阿特丽切立刻让停在教堂门口的黑色SUV将约翰送往最近的医院,她自己也跟了过去。
同时她安排了另外两辆车,一辆将还在睡觉的伊露卡送回SID本部,另一辆留在教堂门口待命。
临走前她再三叮嘱我们不要随意外出。
贝阿特丽切:
今晚实在太诡异了.........
索娅检查时在约翰的大腿上发现了一处两厘米大小的伤口,上面还插着一小片玻璃。
应该是他刚才放倒灯箱时被割伤的,带着这样的伤口走路本应是极痛苦的事。
然而不知为何,他全程似乎没有一点感觉.........
レン:
でかいな―――!
この教会は黄色い石造りの建物で、外壁には巨大な宗教画があった。
教会の広場の中央には小型の噴水がある。大理石の縁には防水テープの工事跡があり、ここがまだ完成したばかりであることがわかる。
中心の建物の上部にある十字架が、真っ暗な夜空に真っ直ぐと伸びている。目を引く門が明かりに照らされて光り輝いている。
……
レン:
門のあの光沢って……もしかして金?
ソヤ:
たぶん金メッキだと思いますけど…………どうせここに使われている予算は教皇庁と連合議会のものなんですから、気にする必要なんてありませんわ~。
それにサモントンの教会に比べれば、この規模でこれ以上貧しくはできませんわ。
確かに、新豊洲は科学を崇高している所だ。これほどの規模の宗教建造物は滅多に見られない。
でももしラファイルが見たら、鼻で笑っていたのではないだろうか?
ジョン:
前……すぐに……
レン:
ジョン、少し顔色が悪いようだけど―――
俺が言い終わる前に、彼の血色が無い唇が少し笑った。そして意識を失って地面に倒れた。
レン:
どうしたんだ!!
ベアトリーチェがすぐ見に行った。彼女の手が触れたかと思ったら、すぐに戻ってきた。
これは………血!?
ジョンの黒いズボンには乾いた血がたくさんついていた。一箇所の出血箇所から徐々に染み広がったものだ。
俺達が先ほどから様々な形で感じていた血の味はここから来ていたのだ。
彼の顔色は青白く、脈拍も速く弱いものだ。全て出血多量による症状と合致していた。
ベアトリーチェはすぐに教会前に止まっていた黒のSUVを近くの病院へ向かわせ、彼女自身も付いて行った。
同時に彼女は別に2台の車を手配した。1台はまだ寝ているイルカをSID本部に送り返し、もう1台を教会の入り口前に待機させた。
出発する前に、彼女は俺達に勝手に出かけない様に再三念押しした。
今夜は本当におかしいわ……
ソヤが診たところによるとジョンの太ももに2センチ程の大きな傷があり、その中にガラスの破片が入っていたようだ。
さっき電光看板を倒したときに出来た傷だと思われるが、そんな傷の状態で歩くのはかなり痛かったはずだ。
でもなぜか、彼は何も感じていないように見えた………