【魔女兵器 翻訳】ACTIVITY.3_黙示録 PART.15 第15章_20180919修正
索娅:
嬷嬷――
索娅看到艾尔加纳突然就老实了,迅速将抓着我衣服的双手抽了回去。
艾尔加纳:
安赫莱斯,刚才有个包裹,已经送到西院你的房间了。
索娅:
好~~~~
艾尔加纳的话语透着威严,索姬回复时却故意拉长了声调―――
就像故意在班主任面前卖乖的小学生。
小怜:
......嬷嬷?
艾尔加纳:
啊...小怜不习惯这种称呼吧? 叫我艾尔加纳就可以。
小怜:
您、您好......艾尔加纳。
我想起曾看过一部欧洲老电影,修道院的嬤嬤大概是老师兼宿管阿姨之类的角色吧。
艾尔加纳:
听说你的腰拉伤了?
小怜:
嗯,一不小心......
一不小心被一百公斤的孩子砸到了。
艾尔加纳:
快进来看看吧,我已经把药准备好了。
艾尔加纳露出慈祥的笑容,刚才对索娅说话时的感觉完全不同。
小怜:
(索娅这家伙,大概从小没少惹麻烦......)
艾尔加纳推开教堂厚重的大门,我也紧跟其后。
小怜:
这上面的雕刻都好精致啊―――
我走近些才看清,大门左右各镶嵌着五块方形金属 浮雕,每块似乎都代表一个故事。
艾尔加纳:
这是吉贝尔蒂浮雕的复制品,虽然原作在战争中被毁了.........
艾尔加纳的脸上略过一丝哀伤,那应该是她很喜欢的艺术家吧?
ソヤ:
マザー―――
ソヤはアルガーナを見ると急に大人しくなった。俺の服をつかみ手を素早く引き戻した。
アルガーナ:
アンゼルス、先程貴女宛の荷物がありましたよ。西院の貴女の部屋に届いてます。
ソヤ:
わかりましたわ~~~。
アルガーナの言葉にはいかにも威厳がこもっているが、それに対するソヤの返事はわざと語尾を伸ばしている。
担任の先生の前でわざといい子ぶっている小学生のようだ。
レン:
……マザー?
アルガーナ:
あぁ……レンさんはこの呼び方は不慣れでしょう?アルガーナと呼んでください。
レン:
は、はじめまして……アルガーナ。
ヨーロッパの古い映画で見たことがある。修道院のマザーというのは先生兼寮長のおばさんみたいな役なのだろう。
アルガーナ:
腰を痛めたそうですね?
レン:
はい、つい……
ついうっかりして100キロ超の子供にやられてしまった。
アルガーナ:
早くお入りなさいな。薬を用意をしています。
アルガーナは優しそうな笑顔をしている。先程ソヤに話しかけたときと雰囲気が全く異なる。
レン:
(ソヤの事だから、小さい頃からトラブルメーカーだったのかもな……)
アルガーナは協会の分厚い扉を開く。俺もその後へと続いた。
レン:
この彫刻ってすっごく凝ってますね―――
近づいてみると、門の左右には5枚の四角い金属のレリーフが施されている。それぞれが何かの物語を表しているように見える。
アルガーナ:
これはギベルティ*1のレリーフの複製品です。オリジナルは戦争で壊されてしまいました………。
アルガーナの表情には一抹の寂しさがあった。もしかしたら彼女が好きな芸術家ではないだろうか?
虽然并不知道吉贝尔蒂是哪位,但并不影响我盯着其中一块看得出神。
艾尔加纳:
这块讲的是示巴女王和所罗门王的传说。
上代教宗大人要求所有的新建教堂都添加一些历史艺术品元素―――
或许是想提醒大家,不要让战争抹杀我们曾经如此辉煌的文明吧.........
ギベルティが誰なのかは知らないが、俺がこうしてその中の1つを鑑賞することに何の影響も無い。
アルガーナ:
これはシバの王女とソロモンの伝説です。*2
先代の教主様は、新しく建築した教会全てに、歴史的芸術作品の要素を追加するようにと要求しました。
こんなにも輝かしい文明を戦争によって抹殺してはならないと、皆さんに忠告したかったのかもしれません。
小怜:
似乎是个很不错的人呢......
按照莉琉的说法,上代教宗大人应该就是给索娅授予『审判骑士』资格的那位。
小怜:
啊,索娅你不来吗?
索娅并没跟上来,只是乖巧的目送我们进门。
索娅:
我不进去.........
她就站在原地,柔和的暖光打在她的脸上,竟宛如我初次见她时那样沉静温和。
小怜:
?
索娅:
总之你好好治伤,应该要不了多久的――― 我先去后院看看~!
说罢索娅就一溜烟的跑向了教堂西侧的走廊。
小怜:
(其实是急着回去拆包裹吧......)
暂且无视索姬有些异样的举动,我跟着艾尔加纳走进了教堂。
レン:
とてもいい人みたいですね……
マリルの話によれば、先代の教主はソヤに『審判騎士』の資格を与えている。
レン:
あれ、ソヤは来ないのか?
ソヤはついてきておらず、俺たちが中に入るのを見送っている。
ソヤ:
ワタクシは入りませんわ……
彼女はその場に立っている。顔には柔らかな光が当たっていて、俺が初めて会った時のように静かで穏やかであった。
レン:
?
ソヤ:
とにかくちゃんと傷を治してくださいまし。すぐ終わるはずですわ―――。 先に裏庭で待ってますわ!
そう言うと、一目散に教会西側の廊下に駆け寄った。
レン:
(本当は、荷物をすぐ開けたかっただけじゃ………)
ソヤの不審な動きはひとまず無視して、俺はアルガーナについていき教会に入った。
小怜:
好大ーーー!
两侧雄伟的石柱和气势恢弘的穹顶,让生平第一次亲身进入教堂的我不禁连连惊叹。
布满宗教壁画的屋顶和远处的彩绘玻璃在灯光的映照下显得圣洁而宁静。
教堂后排座位上放着一个胡桃木质地的药箱,应该是特意准备的吧。
艾尔加纳:
来,快让我看看~
然而我突然意识到一个问题―――
小怜:
(这身连衣裙要想露出后腰的话.........)
(只能从后面连着裙子整个掀起来啊!!)
其、其实也没什么大不了的~
艾尔加纳:
腰伤可不能掉以轻心,处理不好会落下病根的。
小怜:
唔....
艾尔加纳:
乖,要听话——!
艾尔加纳表现出了长辈似的不满和担忧,不由分说的把我按在了铺着软垫的长凳上。
我小心翼翼的趴下,这才发现腰部在上半身刚刚抬起但胳膊还没找到支撑点的时候特别疼。
她将我的裙子掀开,我还想用手遮住渔网袜下面的内裤。
不用不好意思,这个兔子的图案很可爱呢~
小怜:
啊啊啊啊那只是游戏周边!周边!!!
太失策了一我居然忘了今天穿的是某个射击游戏 里会驾驶机械装甲自爆的角色主题内裤。
小怜:
(而且屁股凉飕飕的......)
艾尔加纳:
别乱动.........嗯,是这里吧?
艾尔加纳一下就按到了我受伤的部位,剧烈的疼痛瞬间抹杀了全部羞耻感。
小怜:
疼疼疼―――!
她从药箱中取出药罐,将散发着浓烈草药气味的糊状软膏均匀抹在我的后背上,并轻轻的按摩。
一股凉凉的酥麻感从后腰处传来。
艾尔加纳:
很快就好了,不要乱动哦―――
我像小猫一样乖乖好,一动也不敢动。
小怜:
听索娅说,这是您自己配制的?
艾尔加纳:
是我故乡的药草,配方是小时候母亲教我的。
怎么样,觉得好点吗?
她的声音轻柔温婉,像一首催眠曲。
小怜:
嗯...
这里只有你一个人打理吗?
艾尔加纳:
本来应该有神父来管理,但这几年神职人员严重不足,就先把我调了过来。
不过没关系―――
前几年最困难的时候,我要四处走访做布道筹款才 能勉强维持修道院的运营...现在条件好太多了。
艾尔加纳的声音沉稳,好像面对什么恶劣的状况都能淡然处之,给人一种安心感。
小怜:
索娅小时候在您的修道院吧.........
听到索娅的名字,她轻叹了一声一
艾尔加纳:
那孩子刚从波多西送来的时候还不到三岁,一个家人都没有了.........
不过她很聪明,对什么都充满好奇,修道院所有孩子里也属她最淘气。
上课的时候总提各种奇怪的问题为难修女,弄得我 还要一个个去安抚老师,真是.........
艾尔加纳回忆的声音中带着笑意和慈母般的怜爱。
小怜:
但她好像有点怕您呢.........
艾尔加纳沉默了片刻,对我问道。
艾尔加纳:
小怜,你觉得人跟人对同样体验的感受,会是一样的吗?
小怜:
应该......不是吧?
艾尔加纳:
那孩子的好奇心就特别强,遇到她觉得有趣的东西就会不顾一切的刨根问底……
我趴在长凳上默默点头,表示深有同感。
艾尔加纳:
可能因为她看到的世界,和普通人不一样吧......
局势动荡的时候,就算是小孩子也明白要自保,而 她却一直敞开双臂迎接未知的事物。
因为这样的性格,她作为最突出的学生,很早就被信理部发现并加以培养―――
但也因为好奇心,她会尝试很多危险的事,完全不 在乎自己是否会受伤......
艾尔加纳的语气让我产生了一丝不妙的预感。
小怜:
她......发生什么了?
艾尔加纳:
几年前,有个非常危险、但十分重要的任务。
我不知道具体的内容,但当时没有一个黑衣修士意接手,她却自告奋勇......
小怜:
(难道是莉琉说的那件事一)
艾尔加纳的声音有些颤抖。
艾尔加纳:
后来任务完成了,可代价是她的身体被一种不知名的异质物侵入了―――
小怜:
什么!?
艾尔加纳:
她没告诉你吗...
レン:
広いなーーー!
両側にある雄大な石柱と迫力のあるドーム。生まれて初めて教会に入った俺は、思わず驚嘆してしまう。
宗教壁画だらけの天上と遠くに見えるステンドグラスが、照明に照らされて神々しく厳かに見える。
教会の後ろの座席に胡桃の木で出来た薬箱が置いてあった。わざわざ用意してくれたのだろう。
アルガーナ:
さぁ、見せてください。
言われて俺は1つの問題に気づいてしまった―――
レン:
(このワンピース、腰を出すとなると……)
(スカートを後ろからめくり上げるしかないじゃん!!)
じ、実はそれ程大したことなくて……
アルガーナ:
腰の怪我を甘く見てはいけません、処置が悪いと病根となってしまいますよ。
レン:
う……
アルガーナ:
良い子だから、言う事を聞きなさい!
アルガーナは年長者のように不満と心配を露にした。有無を言わさず俺をクッションが敷かれたベンチへと押しやった。
俺は恐る恐るうつ伏せになる。腰が上半身を少し持ち上げただけだが、腕に支えがないと特に痛いことに気づいた。
彼女が俺のスカートをめくる。網タイツもパンツも手で隠してやりたい。
アルガーナ:
恥ずかしがることはありません。このウサギのプリントも可愛いですよ。
レン:
あ、ああああああああこれはゲームグッズで!グッズなんだ!!!
やらかした――――今日穿いていたのは、とあるシューティングゲームで機動装甲を操縦して自爆するキャラをモチーフにしたパンツであることを忘れていた。*3
レン:
(それにお尻がスースーする……)
アルガーナ:
暴れては駄目ですよ………ええと、ここですか?
アルガーナが俺の痛めている所を押す。激しい痛みにより一瞬にして全ての羞恥心が消え去った。
レン:
痛い痛い痛い―――!
彼女が薬箱から軟膏入れを取り出す。強い薬草の匂いがする軟膏を俺の背中に塗り、軽くマッサージをしてくれた。
ひんやりとした感じが背中から伝わる。
アルガーナ:
すぐに終わりますから、動かないでくださいね。
俺は猫のように大人しく寝そべり、微動だにしない。
レン:
ソヤから聞いたんですけど、これって貴女が調合したのですか?
アルガーナ:
私の故郷の薬草で、小さい頃母から配合を教わりました。
どうでしょう、楽になりましたか?
彼女の声は柔らかく穏やかで、まるで子守唄のようだ。
レン:
うん………
ここの手入れは全て一人で?
アルガーナ:
本来は神父様が管理するはずなのですが、ここ数年聖職者が不足していまして。先に私だけ転任しました。
でも大丈夫です―――
数年前の最も困難だった時、修道院の運営を維持するため、あちこちを訪ね説教をし金策してまいりました……それに比べたら今は恵まれています。
アルガーナの声は穏やかであるが、何か困難な状況に遭ったとしても平静でいられるような、安心感がある。
レン:
ソヤは小さい頃、貴女の修道院にいたとか……。
ソヤの名前を聞くと、彼女は小さなため息をついた―――
アルガーナ:
あの子がポトシ*4から送られてきた時はまだ3才にもなっておらず、家族も1人もいませんでした………。
しかし彼女は聡明で、何に対しても好奇心がありました。修道院の子供達の中でも彼女が一番イタズラ好きでしたね。
授業中、いつも変な質問をしてシスターを困らせていました。その度に私はシスターを慰めに行かなければならなくて、まったく……。
思い出を語る声には、笑っているような気配と慈母のような愛おしさがあった。
レン:
でも貴女を少し恐れていたような……。
アルガーナはしばらく沈黙すると、俺に尋ねた。
アルガーナ:
レンさん、人と人が同一の体験をして感じることというのは、同じだと思いますか?
レン:
それは……違うのでは?
アルガーナ:
あの子は好奇心が特別強いのです。面白いと思ったことに出会うと、お構いなしに根掘り葉掘り聞いてしまいます………。
俺はベンチにうつ伏せになりながら、黙って頷いた。全く持って同感だ。
アルガーナ:
彼女が見ている世界は、普通の人のそれとは違うのかもしれません……。
情勢が激動した時、子供たちでさえ自分の身を守られなければならないことが分かっていました。しかし彼女は両手をずっと広げ、未知なる物事を迎えようとしていたのです。
そのような性格のため、最も突出した学生として、早くから信理部に目をつけられ育てられました―――
でもその好奇心から、彼女は多くの危険な事を試しました。自分の身体が傷つこうが一切構わずに……。
アルガーナのその口調に、俺は嫌な予感を感じた。
レン:
あいつに……何があったんですか?
アルガーナ:
数年前、非常に危険で、非常に重要な任務がありました。
私も具体的な内容は知りません。ただ黒衣の修士が誰一人引き受けなったので、彼女から自分から名乗り出たと………。
レン:
(まさかマリルが言っていたことか―――?)
アルガーナの声は震えていた。
アルガーナ:
それから任務は完了されました。でも彼女の身体は得体の知れない異質物に犯されていたのです―――
レン:
何だって!?
アルガーナ:
彼女は貴女に伝えていませんでしたか……。
艾尔加纳:
那是一种无法测定化学成分的黑色物质,像癌症一样正在一点点夺去她的身体。
之所以上代教宗那么早就授予她真理之印,是因为所有的医生都判断她活不到成年。
与其说是异质物,更像是一种『恶意』―――
因为那东西还有另外一个效果:只要她暴露在教堂 或修道院之类的圣所中,就会立刻浑身剧痛。
......她成为了“被神厌弃的孩子”。
アルガーナ:
化学成分を測定することが出来ない黒い物質で、癌細胞のように彼女の身体を少しずつ奪っているのです。
先代の教主があんなにも早く彼女に真理の印を与えたのは、ありとあらゆる医者が彼女が成人まで生きられないと判断したからです。
これは異質物というより、『悪意』のようなもの―――
それはもうひとつの別の効果からも由来しています:教会や修道院といった聖所にさらされると、全身に激痛が走るのです。
………彼女は「神様に嫌われた子」となってしまったのです。
小怜:
………………
我想起索娅刚才说“我不进去”时落寞的表情,不知说什么才好。
对她这样被修道院收养的孤儿,那就相当于第二次被从家里赶出来一样吧?
所以她才对莉琉说证据就在自己身体里......
而且她还说过……
レン:
………………
ソヤが「入らない」と言った時の寂しい顔を思い出す。何と言っていいのかわからない。
彼女は修道院に引き取られて孤児だ。つまり二度も家から追い出されたということではないだろうか?
だからマリルに証拠は自分の身体にあると言ったのか……。
それに彼女はこんなことも言っていた……
索娅:
我还想陪小怜再多玩一会儿。
明天中午12点前我们一起回SID可以吗?
小怜:
那个笨蛋......!
ソヤ:
ワタクシもう少しレンさんと遊びたいですの。
明日のお昼12時迄に一緒に戻らさせていただきですわ。
レン:
あのバカ……!
我翻身从长椅上爬起来,虽然疼痛感确实缓解了不少,但依然隐隐作痛。
小怜:
欸哎呦―――
艾尔加纳:
你还疼呢?别乱动......
我依然咬着牙整理好衣服,向教堂前方直接通往西侧走廊的侧门跑了过去。
ベンチから身を翻して起き上がった。だいぶ和らいだが、痛みはまだ残っていた。
レン:
あいたた―――
アルガーナ:
まだ痛みますか?動いては……。
俺は歯を食いしばりながら服を整え、教会の前にまっすぐ伸びる西側廊下の横門へと走っていった。
在加密频道,莉琉接通了目前唯一能联系到的元老院成员。
布莱特:
莉琉?找我有事吗? 他们几个还关在小黑屋里开封闭会议呢。
布莱特显然没做准备,说话的时候嘴里嚼着什么东西。
莉琉:
(这个大猩猩......)
咳咳——布莱特博士,你知不知道现在第一大道上 的暴乱快要失控了。
布莱特:
失控不了,不是还有帕兰蒂尔的雇佣兵吗。 哪年没暴乱啊,顶多死几十个人。
这种结果确定的事件显然无法引起他的兴趣。
布莱特:
等等,你联系我......是因为有『模因』的影响?
莉琉:
现在并没有直接证据,但我有几个关于模因类异质物的问题想请教您。
布莱特:
原来还没找到阿,那能不能过会再说,我还有几个会要开.......
莉琉:
布莱特博士!!
莉琉一向对布莱特脱线的性格不爽,但不得不承认他是研究模因类异质物的顶级学术权威。
莉琉:
我弄到一些卡文迪什香蕉―――
布莱特:
嚯!?怎么弄到的? 我还以为那东西早就绝种了!
莉琉:
是在萨蒙顿的无菌温室重新育种的果实样本,要是您能帮我解答一个问题,这就派人送到府上。
布莱特:
啊哈哈,那说吧你想问什么~
不过我只回答一个问题,你可想好啊。
莉琉料到他会这么说,将那个问题直接抛了出来。
莉琉:
关于模因类异质物,通常的认知是“会引发异常的信息”。
可您不止一次的在公开场合表达过对这种观点的不屑,却从没发表论文解释您反对它的原因。
我想请你解释一下。
布莱特:
情报工作做得不错啊,还以为你不会关注那些无聊的学术会议.........
莉琉:
这是维特根斯坦的名言.........你是说答案在语言的边界之外?这可不算什么回答。
布莱特:
我是说,『模因』能改变这个世界的底层机制,而 语言是更高级的产物。
マリルは暗号化されたチャンネルを、現在唯一連絡できる元老院のメンバーに繋げた。
ブライト:
マリル君?私に何か用事かね?彼らならまだ暗室に閉じこもって閉鎖会議を進めているが―――
ブライトは明らかに突然呼び出されたといった感じで、話している間にも何かを口で噛んでいた。
マリル:
(このゴリラ……)
ゴホン………ブライト博士、現在第一通りでの暴動が暴走しそうだということはご存知ですか。
ブライト:
制御不能なのだろう?なんならパランティルの傭兵がいるじゃないか。何年も暴動なんて無かったが、せいぜい数十人が死ぬだけだ。
このような結果が確定した事件では、彼の興味を引くことが出来ないのは明らかだ。
ブライト:
待ってくれ、君が私に連絡してきたということは………もしや『ミーム』の影響が?
マリル:
今のところ直接的な証拠はありません。しかしミーム型の異質物についてお聞きしたいことがあります。
ブライト:
なんだまだ見つかっていないのか。それならあとで話してくれたまえ。まだいくつか会議があって………。
マリル:
ブライト博士!!
マリルはブライトのいつもの態度にイラついていた。しかし彼がミーム型の異質物の研究分野においてトップクラスの学術的権威があることは認めざるを得ない。
マリル:
キャベンディッシュバナナをいくつか手に入れたのですが―――
ブライト:
ほほう!?どうやったのかね?あれらはとっくに絶滅したと思っていたよ!
マリル:
サモントンの無菌温室で再育種した果実のサンプルです。もし私の質問に答えてくれるのなら、お宅にお送りしましょう。
ブライト:
ハッハッハ、それでは何が聞きたいのかね?
だが答える質問は1つだけだ。よく考えて質問してくれたまえよ。
マリルはそう言うだろうと思っていた。そしてその問題をそのまま投げかけた。
マリル:
ミーム型の異質物について、一般的な認識は「異常を引き起こす情報」というものです。
しかし貴方は公の場において幾度もこのような観点に対し蔑視的な態度をとってきました。そして反対する理由を述べた論文を一度も発表していません。
是非とも貴方に説明していただきたい。
ブライト:
情報コントロールがよく出来ている。あのようなつまらない学術会議なぞ関心ないと思っていたが………。
語りうるものは全て明晰に語り、語りえぬものについては、沈黙しなければならないのだよ。*5
マリル:
それはヴィトゲンシュタインの名言ですが………貴方の答えが言語の境界外にあると言いたいのですか?それでは答えになっていません。
ブライト:
つまり、『ミーム』はこの世界の根底にあるメカニズムを変えることが出来るのだよ。言語なんてものは更に高次の産物だ。
布莱特:
你应该知道,即使没有异质物特性的『模因』,也能轻易改变我们的语言、文化甚至基础认知。
一开始只是网上流行的片段,却逐渐在传播中被赋 予了本身并未包含的意义。
最后新的意义完全替代原来的意义,成为新的底层 机制。
模因连我们解读信息的解释器都都能轻易扭曲,怎么能说那只是“会引发异常的信息”呢?
ブライト:
別に異質な特性を持つ『ミーム』が無くても、我々の言語、文化、基礎認知は容易に変えられるということを、君は知っておくべきだ。
最初はネット上で流行していた断片に過ぎなかった。しかし次第に伝播されるにつれ本来含まれない意味が付加されていった。
最後には新しい意味が本来の意味を代替し、新たな根底のメカニズムとなる。
ミームは我々が情報を解釈するインタプリタ*6さえも簡単に歪ませることが出来るのだ。それこそが「異常を引き起こす情報」と言えるのではないかね?
莉琉:
如果仅仅是这样,只要接受被改变的概念就好,语言不就是一直这么演化至今的吗。
布莱特:
异质物能引发的超常物理现象,说到底依然是物理现象,否则就不可能用科学的方法研究。
同样的道理,模因类异质物可以完成一般模因难以 完成的概念替换,而且不仅能作用于人脑。
莉琉:
这我当然知道,『埃癸斯』就是模因类异质物, 段电脑程序运行之后却能产生绝对的物理防壁......
布莱特:
那是对质量、矢量和能量等物理概念进行了替换。
但如果一个强大的模因能将全世界“红色”和“绿 色”意义交换呢?
莉琉:
如果只替换称呼而不改变本质的话............. 应该没什么变化?
等等,如果将“0”和“1”的意义交换的话,就 能瞬间瘫痪所有的计算设备.........
甚至造成世界末日级的灾难―――
布莱特:
所以说,信息只是模因传播的形式,而最后真正被替换的是概念本身!!
布莱特无奈的叹了口气。
布莱特:
历史上曾有机构致力于隐瞒异质物的存在,那时他 们认为这样才能保护人类这个脆弱的物种。
他们认为不能让那种荒谬的存在动摇人们来之不易的理性与秩序。
マリル:
それだけであれば、変わってしまった概念を受け入れさえすればいいでしょう。言葉とは、そうやって進化してきたものではないでしょうか。
ブライト:
異質物が引き起こす超常物理現象はあくまで物理現象だ。そうでなければ科学的な方法で研究など不可能だろう。
同様の道理で、ミーム型の異質物は、一般的にミームの完成が困難な概念の置換を行うのだ。しかも人間の脳に作用するだけではない。
マリル:
それも分かっています。『アイギス』もミーム型異質物で、コンピュータプログラムを実行すれば絶対的な防壁が作られます………。
ブライト:
あれは質量、ベクトル、エネルギー等の物理的概念を置き換えたものだ。
しかし、もしとある強力なミームが「赤」と「緑」の意味を交換したとすれば?
マリル:
呼び替えただけで本質が変わっていないのだから………何も変わらないのでは?
いや待て、「0」と「1」の意味が交換したとすれば、全ての計算機が瞬時にダウンし………。
世界の終末のような災難にも繋がる―――
ブライト:
つまり、情報とは単なるミームの伝播の形に過ぎないのだよ。そして最後に本当に置き換えられるのは概念そのものなのさ!!
ブライトはため息をついた。
ブライト:
かつて、異質物の存在を隠すために邁進してきた機関があった。その時は、それこそが人類という脆弱な種を守ることができると考えていたのだ。
彼らはそのようなでたらめな存在が、人々の理性や秩序を揺るがすようなことがあってはならないとも考えていた。
布莱特:
甚至还成立了一个精英小组,专门负责控制模因类 异质物的扩散。
莉琉:
现在联合议会也有一个部门负责这件事吧,之前还 邀请过你去做主席。
布莱特:
哈哈哈,那帮笨蛋认为,模因类异质物只渗透并改变了世界上大约3%的基础概念。
莉琉:
那......实际呢?
布莱特:
实际上,我们的世界早就被那些东西彻底渗透了!
那群所谓“精英”付出巨大代价最终测算出的数据,也使得整个机构彻底崩溃―――
莉琉听到这里不由冷汗直冒,布莱特短暂的停顿使她屏住了呼吸。
ブライト:
さらに、ミーム型の異質物の拡散を制御するためのエリートチームも設立された。
マリル:
今も合同議会のある部署が担当していたはずでは?以前、貴方を議長に招待していましたね。
ブライト:
はっはっは。あの馬鹿共は、ミーム型異質物が世界に浸透し、世界の約3%の基礎概念を変えただけだと思っている。
マリル:
なっ………なら実際は?
ブライト:
実のところ、我々の世界はとっくにそれらのものに完膚なきまでに侵されているのだよ!
あの連中が言う「エリート」達が多大なる犠牲を払って最終的に計測したデータは、組織全体を崩壊させたのさ―――
マリルはここまでの話を聞き思わず冷や汗をかいていた。ブライトが短い間をとると彼女も息を止めた。
布莱特:
模因类异质物的渗透率已经超过2000%。
莉琉:
――!!
布莱特:
就像细菌一样,更强的模因会不断覆盖曾经的获胜者。
想将世界恢复到最初的状态早已不可能了―――
ブライト:
ミーム型異質物の浸透率は既に2000%を超えている。
マリル:
――!!
ブライト:
まるで細菌のようさ。より強いミームがかつての勝者を覆い続ける。
世界を元の状態に戻すことはもう不可能だ―――。
布莱特:
光线、声音、文字、图像、代码,一切都可以成为模因类异质物的传播途径。
联合议会的那种表面机构只是做给别人看,实际上 他们自己也会使用模因。
莉琉:
什么?!
布莱特:
不然你以为,『新旋转门计划』是怎么让全世界如 此快就接受了学园都市这个称谓的?
莉琉感到浑身颤抖。
那是恐惧吗? 不,更多的是兴奋。
莉琉:
我明白了...
被模因类异质物感染的人,就算被严重扭曲了感官也不会觉得自己有任何不妥。
因为人们的大脑总能将自身的状况合理化,却不能容忍无法解释自己的选择。
我说的,没错吧?
莉琉的嘴角难以自抑的上扬。
ブライト:
光、音声、文字、画像、コード、ありとあらゆる物がミーム型異質物の伝播経路になる事が出来るのだ。
連合議会のようなうわべだけの機構は他人に見せるだけだ。実際は彼ら自身もミームを使うことが出来る。
マリル:
なにっ!?
ブライト:
そうでなければ、『新回転ドア計画』はどのようにして世界中に学園都市という呼び名を受け入れさせたというのかね?
マリルは全身が震えていた。
それは恐怖からか?違う、それ以上の興奮からだ。
マリル:
分かりました……。
ミーム型の異質物に感染した人間は、感覚が大きく歪められたとしても、自分に何か不具合があるとは思いません。
人間の脳は常に己の状況を合理化出来るからですが、己の選択さえも説明出来ない状態など容認することは出来ません。
私の言っていることは、間違ってますか?
マリルは口元が上がるのを抑えきれなかった。
新丰洲纪念教堂西院。
小怜:
那个笨蛋...
我跑出教堂侧门的一瞬间,忽然感到一阵窒息。
小怜:
(是刚才治疗的作用吗?) (不对,这个感觉......)
时间仿佛凝滞了几秒,最后伴随着整个空间微微的抖动,那种异样的感觉才终于消失。
小怜:
怎么回事!?
等等...
索娅不在这边,她现在在教堂门口的广场上。
不知为何,我就是有那种强烈的感觉。
……
新豊洲記念教会西院。
レン:
あのバカ……
教会の脇のドアから飛び出した瞬間、急に息が詰まった。
レン:
(さっきの治療の影響か?)(いや、この感覚は……)
時間が数秒遅れているようだ。空間全体が僅かに揺れたのを最後に、ようやくその異様な感覚が消えた。
レン:
何が起きているんだ!?
いや、待て……
ソヤはここにはいない、彼女は教会入り口の広場にいる。
何故か、そのような強烈な感覚が襲ってきた。
……
小怜:
果然―――
我来到广场,索娅正光着脚坐在喷泉边玩水。
索娅:
小怜,你来啦.......
她将丝袜脱下来踩在水池里,捏起一缕头发绕在指尖打转。
朦胧的灯光下,她好像喝醉了一般,面颊微红的看着我―――
我的心脏一阵猛烈的跳动。
レン:
やっぱり―――
広場に来ると、ソヤは噴水の周りで素足で水遊びをしていた。
レン:
レンさん、来ましたのね……。
彼女はストッキングを脱いで池の中へ踏み入れ、髪の毛を指先でつまみ上げる。*7
薄明かりの下、彼女は酔っているかのように頬を赤らめ俺を見ていた。
俺の心臓が激しい鼓動を打つ。
*1:ロレンツォ・ギベルティ。1381年頃 - 1455年、初期ルネサンスの彫刻家で金細工師。鋳造技術においては並ぶ者のない腕前を示し、その技量は今日においても賞賛されている。フィレンツェ随一の芸術家であり、彼の工房はドナテッロやパオロ・ウッチェロ、ミケロッツォ・ディ・バルトロメオら優れた芸術家を輩出した。
*2:これまでの描写、及び画像からこの作品は「天国の門」だと思われる。その由来はサン・ジョヴァンニ洗礼堂の東側にあるこの扉を、かのミケランジェロが「天国の門」と賞賛したことから。現在洗礼堂にあるものはレプリカで本物は博物館に収蔵されている。ついでにこの洗礼堂で洗礼を受けたはダンテ・アリギエーリは、『神曲』地獄篇で「わが美しき聖ジョヴァンニ」とこの洗礼堂に言及している。
*3:ゲームoverwatchに登場するD.Va(ディーバ)を指していると思われる。
*4:ポトシ(スペイン語: Potosí"シ"にアクセント)は、ボリビアの南部にある都市。金・銀を産出する鉱山町として1545年設立。多くの奴隷労力を使い発展していったが19世紀頃には資源が枯渇。その後、錫を採掘するようになったが、現在ではその錫もほぼ枯渇している。1987年、セロ・リコ銀山を含め、他の構造物とともに世界遺産に登録される。奴隷制度の象徴として、負の世界遺産にも数えられている。
*5:オーストリアの哲学者、 ヴィトゲンシュタインの言葉。よく登場しますね。
*6:コンピュータのプログラムを逐次機械言語に変換して実行するソフトウェア。語源は通訳、解釈を意味するインタープリタから。
*7:記憶残影の1つはこのシーンから?