魔女兵器メモ

日本、中国版で魔女兵器プレイ中。中国版では自分用にストーリーの意訳とか。ざっくり意訳なんで気になる人は原文確認してくだせぇ。攻略情報は魔女兵器wiki 新豊洲支部へ。

【魔女兵器 翻訳】ACTIVITY.4_星尘降臨 PART.6 第6章_20190206修正

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小女孩的声音:

 吶,你在找什么呢?

小怜:

 ―――! ! ! ?

封闭的空间内,突然从身后冒出一个小女孩,我脑子嗡的一下身体也完全僵住,空气似乎都凝固了。

小怜:

 (啊啊啊啊啊啊啊啊啊啊啊啊啊啊!!!)

按照恐怖电影里的桥段,我、我难道......
…………
小女孩:

 嗯嗯~?

在我屏气凝神到几乎灵魂出窍的时候,她轻巧的绕 到了我的面前,将头探过来好奇的看来看去。

 

少女の声:

 ねえ、何を探しているの?

レン:

 ―――!!!?

閉鎖された空間で突然後ろから小さな女の子が現れる。俺の頭はパニックになり、身体も完全にフリーズしていた。空気も固まってしまったようだ。

レン:

 (うわあああああああああああ!!!)

ホラー映画のお約束なら、お、俺はまさか……

…………

少女:

 んん~?

俺は魂が抜けそうになるぐらい息を止めていた。そこを彼女はひょいっと前に回ると、頭を覗き込ませ好奇の目を向けてきた。

 

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小女孩:

 ……坏,坏掉了?

小女孩伸过手捏了捏我的脸,头上那对猫耳造型的头饰发出的金色光晕忽明忽暗。

小怜:

 你、你是……?

小女孩:

 咦,你不记得了吗?

记得什么啊?!

她好像很失望的叹了口气。

小女孩:

 唉,还是这种喜欢逃避责任的性格啊―――

 喷喷喷……

小女孩露出一幅“你行不行啊”的表情,无奈的摇 了摇头。

小怜:

 哈?

虽然还没搞清楚状况,不过我好像被这个小丫头深深的鄙视了。

小怜:

 你到底是谁啊……

小女孩:

 哼,那就再告诉你一遍,听好了哦―――

小女孩插着腰,得意的抬起下巴,似乎准备宣布她的名号。

小怜:

 (这个表情怎么好像有点熟悉......)

小女孩:

 我就是―――

小怜:

 (不会又是哪个贵族大小姐或者天才少女暴力大姐头或者抖M变态什么的吧......)

小女孩:

 是―――

 嗯……

小怜:

 ……嗯?

她直勾勾的盯着我,表情从得意渐渐变为惊惶,好像我是拐卖小孩的人贩子。

小女孩:

 我.........叫什么来着!?

小怜:

 我哪知道啊!!

小女孩:

 好......好凶!

 咕呜.........

似乎被我的话吓到,她有些无助的左右看看,后退了几步。

然后转过身,两只小手捂着脑袋蹲了下去。

小怜:

 (......怎么搞得好像是我是坏人一样?!)

 欸?那个是..........

我看到她手腕上绑着一张皱巴巴的粉色小纸条,便走上前去轻轻的摘了下来。

纸条上面歪歪扭扭的写着两个字―――

小怜:

 『星尘』.........?

小女孩:

 啊――!!!

她恍然大悟的跳了起来,猫耳差点扎到我。

小女孩:

 那不是我的名字吗!!!

你是那种挂着写了名字的小纸条然后被不负责任的 父母丟到孤儿院的婴儿吗?!

星尘:

 我、我…… 呜……

她的眼角挂着泪花,鼻子一抽一抽的,好像随时要哭出来的样子。

小怜:

 啊,我不是那个意思……

她低头不语,似乎在试图平复自己的情绪,我也终于冷静了下来―――

这个小女孩会突然出现在金库里,应该是我刚才触摸货柜中的陨石造成的。

小怜:

 (这孩子......是魔女吗?)

那块陨石不是4000多年前砸到地球上的吗,这家伙的装束怎么看都不像是来自那个年代。

小怜:

 (或者是类似海因里希那种状况......) (这身服装也是『那位大人』的杰作?)

不对,她头上的那对猫耳耳机,我记得似乎在购物网站上看到过类似的。

居然和她这身还挺搭......

另外这孩子说话的方式,更像是那种常年沉迷各种社交软件的小鬼,完全不像古代人。

是由于某种原因失忆了吗?总之一会让安妮在失踪儿童名录里查查看吧............

我还在为后续工作感到头疼,她却不知什么时候走到我面前,轻轻抱住了我。

小怜:

 诶?

见我没有抗拒,她渐渐抱紧,把小脸蛋贴在我的肚子上,像小动物的幼崽一般,生怕我走掉不管她。

星尘:

 我不管嘛,你不许走....

 明明约好了.....

她一边抽泣一边小声嘟囔着,好像很伤心的样子。

我轻轻拍了拍她的小脑袋,淡蓝色的头发又滑又软, 像丝绸一样。

在灯光下还泛着一层若隐若现的紫色光晕......

小怜:

 (她是把我当成其他人了吧?) (真让人没办法......)

 好啦好啦,我知道啦……

抱歉,其实我什么都不知道! 谁来教我怎么哄小孩啊!

小怜:

 乖~我不会走的,但一会你要配合一下,就说是和我一起来的,明白了吗?

她仍旧把头埋在我的衣服里,微微点了点头。

小怜:

 (......不会是把我当成妈妈之类的了吧?)

 (我是男孩子的时候,明明连初吻都没......)

按照事前的约定,如果出现魔女,在确定对方没有 敌意后,要尽快给侍者新的催眠暗示以免穿帮。

我哄着这个小家伙慢慢松开手,将那个金平糖一样的颗粒状物体塞进了安全的地方。

保险起见,我再度打开了0812号货柜,陨石依旧好端端的躺在里面。

小怜:

 (并没有像青金石柱那次一样碎掉吗......)

我抬起头,忽然发现监控摄像头的状态灯正在快速的一亮一灭,那是和安妮和我约定的紧急信号。

小怜:

 发生什么状况了!?

不,更严重的问题是,因为刚才的走神,我不知道这个紧急信号已经持续多久了。

这时,走廊尽头突然传来“叮”的一声。

小怜:

 该不会...

金库电梯厚重的大门正在缓缓打开。

小怜:

 糟了!!

我一手拉着星尘,一手拎起鞋和手包向电梯口飞奔过去。

小怜:

 (要来不及给侍者新的暗示了,忽然多了个小孩我可怎么解释啊啊啊!!)

然而一切发生的太快,我刚赶到侍者旁边,电梯大门就渐渐打开了。

从电梯中走出四个人,最前面的是一名身着军官服装的女性。

她的身后,两名穿着蓝色迷彩作战服的壮汉一左一右的架着表情复杂的赌场经理。

领头的女生看着已经恢复神智的侍者和刚气喘吁吁跑过来的我,有些没精打采的说道―――

 

少女:

 ……こ、壊れちゃった?

少女が手を伸ばして俺の顔をつまむ。頭の上にある猫耳型のヘッドドレスから出る金色の光が、明るくなったり暗くなったりしている。

レン:

 き、君は……?

少女:

 えー、覚えてないの?

何を覚えてないって言うんだ!?

彼女はいかにもがっかりした様子でため息をついた。

少女:

 あーあ、やっぱりそういう無責任な性格なんだねー。

 ぷぷぷ……

少女は「しょうがない奴だなぁ」という顔をして、仕方なさげに首を横に振った。

レン:

 は?

まだ状況がよくわからないが、この女の子に深く軽蔑されたような気がする。

レン:

 ならどちら様なんだよお前は……

少女:

 ふふん、それじゃあもう一度教えてあげる。よーく聞きなさい―――

少女は腰に手を当て、得意げに顎を上げた。どうやら自分の名前を宣言しようとしているみたいだ。

レン:

 (この表情、よく知っているような気はするんだけど……)

少女:

 私はねぇ―――

レン:

 (まさか貴族のお嬢様とか、天才少女で暴力的な姉御とか、ドMの変態とかじゃないよな……)

少女:

 そう―――

 うん……

レン:

 ……うん?

彼女はじっと俺を見つめると、その得意げだった表情が狼狽したものへと変わっていった。これでは俺が子供を誘拐した人身売買人のようだ。

少女:

 私………なんて名前だっけ!?

レン:

 俺が知るかぁ!!

少女:

 キ……キレたぁ!

 ぐす……

俺の言葉に驚いたようで、彼女はビクビクと左右を少し見ると、数歩後ろに下がった。

そして後ろ向くと、小さな両手で頭を押さえてしゃがみ込んでしまった。

レン:

 (……何か俺が悪者みたいなんだけど!?)

 ん?それは……

手首にしわくちゃとなったピンク色の紙切れが結ばれているのを見た。俺は前に進んで軽く外してみた。

紙にはミミズがのたくったような文字が2つ書いてある―――

レン:

 『星尘』.........?

少女:

 あっ―――!!!

彼女はハッと気づくと跳び上がった。もう少しで猫耳が俺に刺さるとこだった。

少女:

 それって私の名前じゃない!!

名前が書かれた小さなメモをつけているとか、無責任な親から孤児院に押し付けられた赤ん坊か!?

星尘:

 わ、わたし……。うぅ………。

彼女は目に涙を溜め、鼻をぐすぐすとさせている。今にも泣き出しそうな顔だ。

レン:

 あぁ、そんなつもりじゃなくって………

彼女は頭を下げ何も話さない。どうやら自分の気持ちを落ち着かせているようだ。俺もやっと冷静になってきた―――

この少女が突然金庫に現れたのは、さっきコンテナに入っていた隕石に触れたことが原因だと思う。

レン:

 (この子……魔女なのか?)

あの隕石って4000年以上前に地球にぶつかったんじゃないのか。こいつの服装はどう見てもその時代のものじゃない。

レン:

 (それかハインリッヒみたいな状況で……)(この服も『あの方』の自信作とか?)

いや。彼女の頭にある猫耳のヘッドホン、ショッピングサイトで似たようなものを見たことある気がする。

まあ彼女の格好はよく似合っているけど……

それにこの子の話し方は、ずっとSNSに夢中になっているガキのようなものだ。はっきり言って大昔の人間とは思えない。

それも何かのせいで記憶を失ったからなのか?とりあえず、アニーに行方不明の子供のリストを調べてもらうか………

俺はこの後の仕事に頭を痛めていると、彼女はいつの間にか俺の前に来て、そっと抱きついてきた。

レン:

 えっ?

俺が抵抗しないのを見ると、より強く抱きしめてきた。まるで小動物の赤ちゃんのように俺のお腹にほっぺたをくっつける。俺がどこかに行って見放してしまうのではないかと心配しているみたいだ。

星尘:

 そんなの知らないの、あなたは行っちゃだめなの……

 約束したのに……

彼女はすすり泣きながら小声でささやいてる。なにやらとても悲しんでいるようだ。

俺は彼女の小さな頭を軽く叩いてあげる。ライトブルーの髪はすべすべと柔らかく、シルクのようだ。

照明の下において紫色の光がぼんやりと浮かんでいる……

レン:

 (俺を誰か別の奴と勘違いしているのか?)(しょうがないな……)

 よしよし、わかったよ……

ごめん、本当は何もわかっていないんだ!誰か俺に子供のあやし方を教えてくれ!

レン:

 お~し、俺は行かないぞ~。その代わり後で協力してくれないかな。俺と一緒に来たって言ってくれればいいんだ。わかったかい?

彼女は俺の服に頭を埋めたまま、小さく頷いた。

レン:

 (……まさか俺を母親だと思ってるんじゃないよな?)

 (男の時、ファーストキスもまだだったのに……)

事前の決め事に従うと、魔女が現れた場合、相手に敵意がないことを確認し、出来るだけ早くウェイターに新しい催眠暗示を与えバレないようにしないといけない。

この小さな子をあやしながらゆっくりと手を放す。そしてあの金平糖のような粒子状の物体を安全な場所へと押し込んだ。

念のため、もう1回だけ0812番の荷箱を開ける。隕石はそのままきちんと横たわっていた。

レン:

 (ラピスラズリ石柱のように割れてはいないようだな……)

顔を上げると、突如監視カメラの状態ランプが急速に点滅していることに気づいた。これはアニーと決めていた緊急信号だ。

レン:

 何があったんだ!?

いや、もっと深刻な問題がある。さっきまで気を抜いていたから、この緊急信号がどれくらい続いていたのかわからないのだ。

すると、廊下の端から突如として「チン」という音がした。

レン:

 まさか……

金庫室の分厚い扉がゆっくりと開かれようとしている。

レン:

 まずい!!

俺は片手で星尘を引きながら、靴とバッグをもう片手に持ちエレベーターの出口へと走っていった。

レン:

 (ウェイターに新しい暗示をかける時間がない。急に子供が増えたなんてどう説明すればいいんだよおおおお!!)

しかし全ての出来事があまりにも早過ぎた。俺がちょうどウェイターのそばに駆けつけた時には、エレベーターの扉がますます開いていた。

エレベーターから4人出てくる。先頭には士官服を着た女性がいた。

彼女の後ろには、青い迷彩柄の戦闘服を着た大男が2人、そして複雑な表情をしたカジノマネージャーを携えていた。

先頭の女性は、意識を取り戻したウェイターと息を切らしながら走ってきた俺を見ると、少し億劫そうに話し始めた―――

 

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女性军官:

 我是马萨达国防军卡拉卡尔营的艾米莉欧·史维特 莱德少尉,正在执行海防任务。

这位马萨达少尉皮肤白皙,右面的瞳孔是蓝色,而 左面则是橙黄色。

小怜:

 (这是......异色瞳?还是第一次见到......)

艾米莉欧:

 你们正处于马萨达军事管控的海域,有情报表示这艘船上有萨蒙顿条约规定的违禁品.........

 关于“搜查权”之类的废话刚才在上面已经和船长 说过一遍了。

 有什么不满的话,可以向马萨达军事委员会或者外面的武装巡逻艇进行申诉。

年轻的少尉一边不耐烦的说着国际法规定的“权力 声明”,一边若无其事的给手枪上膛。

艾米莉欧:

 所以呢,请你们配合一下―――

她使了个眼色,身后的两名士兵就架着瘦弱的经理径直向保管箱走去。

艾米莉欧:

 喂,金库里就你们两个吗?刚才做什么呢~

小怜:

 (我们......两个?)

我瞄了一眼小星尘,她无辜的眨了眨眼睛。

此时那名侍者已经从催眠中觉醒,正盯着手中的筹码看的出神,我的心一下子提到了嗓子眼。

小怜:

 (不是说催眠会让大脑自动补充过程和细节吗?能 不能行行好把这孩子也补进去......)

他忽然面颊一红,额头开始冒出汗来,好像刚想做什么坏事就被抓包了的样子。

侍者:

 没、没没!

 真、真的,没做什么.........!

艾米莉欧:

 ……

小怜:

 …………

他到底脑补出了什么情节啊??!

而且你没看见这里还有位小朋友吗!

艾米莉欧:

 哦―――?

艾米莉欧露出一副玩味的表情,不屑的看了看侍者的胯下,一步一步逼近到他身前。

后者则很配合的两眼一直盯着她手里的枪,好像快要吓尿出来的样子。

艾米莉欧对她冷冷的“呵”了一声,转过身来,微笑的看着我。

艾米莉欧:

 这位小姐,您的证件~

小怜:

 啊?......哦哦!

我连忙打开手包翻找, SID为这次行动力给我设计了好几个伪造身份。

如果遇到马萨达方面的盘查应该用的身份是……我抽出了对应的那张橙色身份卡。

她将身份卡在随身的设备上扫了一下,随即眉毛微微扬起。

艾米莉欧:

 国际医疗救援组织......

 实习护士? 哈哈哈,居然还有这种职位啊?

不好意思啊,我只接受了三天的临时医护培训。

考核项目居然是给自己肌肉注射中亚地区的疫苗!

考核那天,我拿着注射器在大腿上犹豫了一个多小时,每次都在刚要扎到表皮的时候就下不去手了。

终于在某次刚刺下去的时候,胸部的扬声器忽然传出一声尖锐的噪音―――

我被突如其来的声音吓了一跳,瞬间把针头插进去了三分之二,居然就这么通过了考核。

小怜:

 (后来那帮人对着那段录像嘲笑了好久......) (她们都是虐待狂吗!?)

艾米莉欧:

 看你这身打扮,是哪家的大小姐NGO的宣传片洗脑了?

 ......还是说想增加点资历湊大学学分?

 嗯,你看起来不像那么有上进心的样子。

小怜:

 (就这么明显吗!)

艾米莉欧忽然湊到我耳边,用低沉的声音说道。

艾米莉欧:

 交战区可不是给你这种小孩过家家的地方哦......

我有些吃惊,她却忽然转换回刚才的笑脸,拍了拍我的肩膀。

艾米莉欧:

 开玩笑,开玩笑啦~说不定到时候我们还得靠你呢!

艾米莉欧顺手给我套上了一个蓝色的手环。

艾米莉欧:

 这个别摘掉,楼上所有人都在接受检查,戴着它说明你已经通过了。

小怜:

 (只拍了一下身份卡就算通过了吗?) (而且,更诡异的是......)

我困惑的望着正朝艾米莉欧做鬼脸的小星尘。

这些人都......看不见她?

 

女性士官:

 私はマサダ国防軍カラカル大隊エミリオ・スウィートライド*1少尉よ。海防任務を遂行しているわ。

そのマサダの少尉の肌は色白で、右の瞳は青色、左の方はオレンジ色だった。

レン:

 (これ……オッドアイ*2ってやつか?初めて会ったな………)

エミリオ:

 貴方達は軍事統制が敷かれている海域におり、この船にはサモントン条約に規定されている禁制品が存在するという情報がある……。

 「捜査権」といった無駄話の類については、さっき上で船長に話し済み。

 不満があるのなら、マサダ軍事委員会や外の武装トロール艇に申し立て出来るから~。

年若い少尉は国際法に定められた「権力声明」を面倒くさそうに言いながら、事もなげに銃に弾を込めた。

エミリオ:

 だから、協力してちょうだい―――

彼女が目配せする。後ろの兵士2人はひょろっとしたマネージャーを抱えると、真直ぐ保管箱へと向かっていった。

エミリオ:

 あら、金庫には貴方達お二人さんだけ?今まで何してたのかしら~?

レン:

 (俺達……2人?)

俺は星尘をちらりと見る。彼女はあどけない顔で目をぱちくりとさせていた。

その時、ウェイターが催眠から目覚めた。そして手にしたチップを見入っていた。俺は緊張のあまり口から心臓が飛び出そうになる。

レン:

 (催眠って脳で自動的に経緯とか詳細を補完してくれるんだろ?出来るならこの子の事も入れてやってくれ……)

彼は急に頬が赤くなったかと思うと、額に汗をかき始めた。何か悪いことをしようとして捕まったと思っているみたいだ。

 ウェイター:

  い、いえいえ!

 ほ、本当に、何もしていないんですぅ………!

エミリオ:

 ……

レン:

 …………

こいつ一体どんなストーリーが出てきたんだ!??

それにここに小さな子供がいるのが見えないのか!

エミリオ:

  へえ―――?

エミリオは面白いものを見つけたという表情を覗かせると、ウェイターの股間に軽蔑の眼差しを向け、一歩ずつ彼の前へと迫っていった。

後者は彼女が手に持っていた銃をじっと見つめ、恐怖から小便がちびりそうな様子だ。

エミリオはそいつに冷たく「ふぅ」と声をかけると、振り向き、微笑みながら俺を見た。

エミリオ:

 お嬢さん、貴女の証明書は~

レン:

 え?……ああ! 

俺は慌ててバッグを開いて探す。SIDは今回の任務にあたっていくつかの偽造身分を用意していた。

もしマサダ方面からの尋問に遭遇したら、出すべき身分は……。俺は対応するオレンジ色のIDカードを取り出した。

彼女は身分証を身に着けている装置の上でスキャンした。するとわずかに眉を上げる。

エミリオ:

 国際医療救援機構……

 看護実習生?ふふふっ、こんなポジションがあるの?

申し訳ないけど、俺は3日間の臨時医療訓練を受けただけだ。

それも実技試験が自分の筋肉に中央アジアのワクチンを注射するというもの!

試験の日、俺は太ももの上で注射器を持ったまま一時間以上尻込みしていた。毎回表皮に突き刺そうとする度に手が止まってしまうのだ。

とうとうある時突き刺したかと思った瞬間、突然胸のスピーカーから鋭い音がした―――

俺は突然の音にびっくりして、一瞬で針の3分の2も挿入してしまった。まさかそのまま合格してしまうとは。

レン:

 (あの後、あいつらはあの録画を見てしばらくあざ笑ってやがった……)(奴ら全員サディストか!?)

エミリオ:

 貴女のその格好。どこのお嬢様がNGO*3の宣伝に洗脳されたのかしら?

 ……それとも大学の単位を少しでも増やしたいのかな?

 うーん、そんな向上心があるようには見えないけどなぁ。

レン:

 (そんな俺ってわかりやすいのか!)

エミリオが突然俺の耳に低い声で囁いた。

エミリオ:

 交戦区は貴女のような子供がママゴトする場所じゃないの………

俺は少し驚いたが、彼女はすぐに先程の笑顔に切り替えて俺の肩を叩いた。

エミリオ:

 冗談よ、じょ~だん。私達もその時には貴女を頼らなきゃいけないかもしれないしね!

エミリオは俺に青いリストバンドをはめてくれた。

エミリオ:

 これは外しちゃ駄目よ。上の階の人間は全員検査を受けてそれをつけるの。つまり貴女はもう合格したってこと。

レン:

 (身分証をスキャンしただけでパスしちゃったのか?)(だけど、それより怪しいのは……)

エミリオに向け変な顔をしている星尘に俺は困惑したような視線を送る。

ここいる皆………彼女が見えていない?

 

 

 

*1:姓であるスウィートライドのスペルはSchwertleite。これは「ニーベルングの指輪」に登場する9人のワルキューレのうちの1つが由来だと思われる。

このSchwertleiteはSchwert(刀・剣)+?Leiterin(支配者・指揮者)を合わせたものと考えられており、その意味は剣の支配(者)・剣を支配する戦いの乙女というもの

*2:正確には虹彩異色症。左右の眼で虹彩の色が異なる、もしくは、一方の瞳の虹彩の一部が変色する形質のこと。イヌやネコに多く見られ、人間の場合は希少。先天性のものと後天性のものがあり、白人の場合先天性が多い傾向が見られるとか。

*3:Non Governmental Organization(非政府組織)