【魔女兵器 翻訳】ACTIVITY.2_創傷反射 PART.14 セクション14_20180713修正
很多人认为,记忆就像视频文件。
回忆时只需找到相应的时间点,按下播放键就能观看。
但人脑在编码记忆时,并非是如摄影机那样工作的——而它只会记录下一些碎片。
在回忆时,大脑会给这些记忆碎片提供一个想象空间,然后用推理的方法还原“当时"的场景。
多くの人にとって、記憶とはビデオファイルのようだ。
思い出は各々が好きなタイミングに、再生ボタンを押せば観る事が出来る。
しかし人間の脳は記憶をコーディングする時、ビデオカメラの動いているわけではない――――いくつかの破片だけを記録している。
思い出す時、脳はこれらの記憶の破片に想像出来る空間を与え、「当時」のシーンを推理によって復元する。
所以,就像某部电影中所说的―――
『记忆只是一种演绎,而非记录。』
つまり、とある映画で言っていた通りなのだ―――
「記憶は思い込みだ、記録じゃない。」
在斯库尔德好奇的目光下,我盯着手中的糖盒头皮一阵发麻。
这个糖盒上的图案,还有外面的广告牌―――
绝不可能出现在法贝拉两年前的记忆中。
爱衣和莉琉也不会用这么特殊的标识。
スクルドの好奇の眼差しの元、俺は手に持っているキャンディケースを見つめ背筋が凍った。
このケースと同じ絵が、外の看板にある。
ファビオラの2年前の記憶に存在するはずが無い。
アイもマリルも、こんな特殊な目印は使わない。
如果它们是被什么人有意放在这个世界中,就只有一种可能―――
小怜:
(那个人,就是我自己。)
我在法贝拉的记忆中,放入了本不该存在的东西。
不过,到底是什么时候......
我做这些,又是为什么?
……头痛。
小怜:
(完全想不起来~~)
(那么除了这个图案,还有什么是本不该存在于这段回忆中的吗......)
对了,气凝胶!
―――我带的那罐还是爱衣两周前为南极任务改良的最新型号。
要是没有它,很大几率会被那个大蜘蛛团灭吧............
誰かが意識してこの世界に配置しているなら、それは1つの可能性しかありえない―――
レン:
(そいつは、俺自身だ。)
俺はファビオラの記憶に、あってはならないものを入れたのだ。
でも、いったい何時………
こんなことをした理由は?
……頭が痛い。
レン:
(さっぱり思い出せないわー)
(じゃあこの絵以外に、この記憶にあるはずが無いものって何だろう……)
そうだ、エアゲル!
―――俺が持っていたのは、南極での任務の物を、2週間前にアイが改良した最新型だ。
そうじゃなければ、高確率であの大蜘蛛の前で死んでいただろう……
小怜:
(应该还有,再想想...)
潜入之后,那些特殊而至关重要的道具―――
非牛顿流体填充的战术夹克。
小怜:
(好像《SID探员作战装备指导》上有介绍过!)
如果不是这件有点宽大的外套,最初翻车的那一系列冲击可能已经让我散架了.........
蝰蛇式战术面罩。
那时被呛得快室息,全靠它才能走出浓烟。
短剑冲锋枪,体贴的超低后坐力,是SID射击训练场里我最喜欢的武器。
我靠它打中了气凝胶喷罐,而三个备用弹匣正好够抵御那群小蜘蛛。
甚至还有―――
小怜:
(丝袜......)
这个牌子的颜色和弹性都刚刚好,没穿的话我们可能在狙击手那里就被干掉了。
小怜:
(嗯嗯.........战术丝袜!)
(这些装备似乎无论少了哪样,我都死定了...)
诶?等一下......
『死』定了......吗?
レン:
(まだあるはずだ、よく考えてみろ……)
潜入してからの、特殊で重要な道具―――
非ニュートン流体が詰められた戦術ジャケット。
レン:
(《SID捜査員作戦装備指導》で紹介されていたっけ!)
このがっちりしたコートじゃなければ、最初の横転の衝撃で俺はバラバラになっていたかもしれない………
バイパー式戦術マスク
あの時は息が出来なかったけど、これのおかげで煙から脱出できた。
Kriss Super V、親切設計の超低反動で、SIDの射撃訓練で一番好きな武器だ。
この銃だからこそエアゲルスプレー缶に当たった。そして3つの予備マガジンはあの小蜘蛛を防ぐのに十分だった。
それに―――
レン:
(ストッキング……)
このブランドの色と弾性はちょうど良かった。穿いていなければ、スナイパーにやられていたかもしれない。
レン:
(うんうん……これは戦術ストッキングだ!)
(この装備達が1つでも欠けていたら、俺は死んでいた……)
ん?ちょっと待ってよ……
『死』んでいた……だと?
爱衣:
我亲自升级了保险装置,绝不会出现那种脑内受伤 或死亡会牵连本体的状况。
……
对啊……
这段回忆中最不该存在的,不就是我自己吗?
就算我在这个世界中死掉,也不会牵连本体......
一道光忽然划过我的脑海―――
小怜:
(在此之前,我已经死过多少次了?)
アイ:
私自らが安全装置をアップグレードしたんだ。あのような脳内での傷や死が、本体にフィードバックするという事は決して起きない。
……
そうだ……
この記憶の中で一番存在してはいけないのは、俺自身じゃないのか?
たとえ俺がこの世界で死んでも、本体に影響はない……
ひとつの閃きが俺の脳裏を過ぎった―――
レン:
(俺はこれまで、何回も死んできたのか?)
我感觉脊背发冷,手无法抑制的开始颤抖。
这样一切都说得通了......
并不是斯库尔德说的那种预知能力一一一
而是每次死掉,我都添加了新的应对策略。
那些面对危险的预感,那个广告牌,那诡异的探照灯位置,都是我在提醒自己......
小怜:
(这不是什么预言,而是我的亲身经历啊。)
斯库尔德:
小伶姐姐,没事吧? 你的脸色好差......
斯库尔德关切的拍了拍我的后背。
小怜:
没,只是想起一些事......
对呀,无论她们当年遇到了什么危险,法贝拉和斯库尔德应该都平安度过了。
小怜:
(那为什么我会重复了这么多遍?) (是因为法贝拉说的间谍吗.........)
突然,耳机中传来一阵刺耳的爆音,随后是几声枪响。
女声:
啊啊啊啊啊啊啊―――! ! !
砰!砰!砰!砰!砰!
罗素:
怎么回事!!
卡塞尔:
是莉娜吗!?
法贝拉:
莉娜,报告你的位置!
女声:
咳咳......咳咳咳咳——
一阵撕心裂肺的呛咳过后,是带着杂音的大口呼吸音。
那种典型的外伤导致肺部积液的气鸣声。
伤者每次呼吸都会比上次更加困难,直到从身体内部被积液溺死.........
法贝拉:
你受伤了!? 你在什么位置?
莉娜:
已经,无所谓了...... 咳咳咳―――
你们在的仓库,也被那群东西包围了......
法贝拉:
――!!!
从刚才起,四周的墙壁和铁门就传来微小而密集的金属撞击声。
法贝拉:
该死......在寻找入口吗。
有办法封锁电梯井吗?
罗素:
这是工业电梯,开放程度太高了。
莉娜:
它们主要是靠热成像探测目标............
我的同伴也都联系不上了,这该死的东西到底是从哪冒出来的......咳咳。
法贝拉:
......同伴?
莉娜:
哼...小丫头......你还没想明白吗............
小怜:
难道……
莉娜:
纽摩利达斯...真是个开放的城市啊.........
无论什么人,都能获得第二次机会―――
包括施瓦茨那种剑子手...咳―!!
卡塞尔:
施瓦茨......刚才阿尔法队阵亡的那个施瓦茨?
莉娜:
他以前...是马萨达清扫队的成员...我亲眼看着他... 杀了我手无寸铁的母亲和姐姐......
小怜:
清扫队,莉娜的彩色头巾.........
我忽然想到前几年看过的新闻,联合议会向马萨达堡质询其周边发生的人道主义灾难。
虽然那时我根本不懂“人道主义灾难”是什么,但电视画面中反复出现的彩色头巾让我印象深刻。
莉娜:
很可笑吧......我的族人本以为马萨达堡是与自己有 着共同敌人的“盟友”.........
但在消灭了那些敌人后,咳―――!.........他们立刻将枪口调转对准我们―――
划定所谓的“保护区”...所有限期内不迁往区内居 住的人......直接被视为恐怖分子.........
法贝拉:
你和你的同伴,都是抵抗组织的人?
如果想干掉施瓦茨派个暗杀小队就可以了,为什么 要在纽摩利达斯搞这么大动静?
莉娜:
咳一......你还是什么都不懂.......
马萨达堡一直参与周边战争...还大力投入研发新型 武器...那么你觉得资金是由谁......
斯库尔德:
............主要贷款方是纽摩利达斯。
莉娜:
董事会一边控制信贷,一边承销证券...流入马萨达的贷款在这个城市...被打包发行成债券......
“绅士”老爷们在收佣金的时候咳――― !...可不会 考虑那些钱买来的炮弹...会落在谁的头上。
罗素:
所以你们趁着国际和平论坛期间......
莉娜:
只要是胜利的那方...就必然是正义的...因为只有活下来的......政府才能偿还债务.........对吧......
斯库尔德低头不语。
莉娜:
咳――!!咳咳咳―――!!
耳机中再次传出莉娜剧烈的陀咳声。
莉琉曾对我说,钱和钱的交流是世界上最纯粹的。
没有语言、文化、制度、历史种种障碍,是世界上最亲密无间直截了当的尔虞我诈。
莉娜:
呼——选择那位大小姐......是因为她的父亲...是董事会中唯一不赞成和马萨达堡交易的人。
法贝拉:
那为什么―――
莉娜:
所以...我们要给他一个在董事会发言时......能支持他立场的充分理由......
莉娜娜的声音和呼吸渐渐变得虚弱。
罗素:
所以故意让『黄雀』在市区坠毁,并且让他的女儿亲历险境.........
怪不得你一个人干掉了那边全部的狙击手,是你的 同伴在配合演戏―――
等等,你向黄雀开枪,也是为了掩饰那台机体并没有装载攻击模块吧?!
莉娜:
阿阿...罗素吗...你很有天分......
可惜……
法贝拉:
喂喂——莉娜?莉娜!!!
耳机那头陷入了长长的沉默。
法贝拉:
可恶......可恶!可恶!可恶!!!
法贝拉一拳重重的锤在金属货架上,发出的声响在仓库中回荡。
法贝拉:
为了政治权谋和利益,还要牺牲多少无辜的人......
培尔纳德...
法贝拉低头小声抽泣着,鲜血顺着她的指尖不断滴下。
小怜:
(等等........那些蜘蛛并不是他们安排的?!)
(在这段记忆里,到底哪些才是真实的......)
……
背筋が凍え、手が震え始めた。
これで全て納得が出来た……
スクルドが言うような予知能力ではない―――
死ぬ度に、新しい対策を施してきたのだ。
危険に直面する前の予感、広告看板、怪しいサーチライトの位置、全ては俺が自分に向けての警告だ。
レン:
(これは予言でも何でもない、俺の経験からだ。)
スクルド:
レンお姉ちゃん、大丈夫?顔色悪いみたいだけど……
スクルドが俺の背中を叩いてくれた。
レン:
大丈夫、ちょっと思い出しただけ………
そうだ、どんな危険に遭遇したとしても、ファビオラもスクルドも無事に切り抜けたはずだ。
レン:
(じゃあ、何で何度も繰り返しているんだ?)(ファビオラの言うスパイのせいか……?)
突如、イヤホンから耳障りな爆音が聞こえ、その後何発かの銃声が聞こえた。
女性の声:
ウアアアアアアア―――!!!
バン!バン!バン!バン!バン!
ラッセル:
どうした!!!
カッセル:
リナか!?
ファビオラ:
リナ、貴女の位置を報告して!
女性の声:
ゴホッ……ゴホゴホゴフッ―――
心肺が引き裂かれたような咳がした後、雑音を帯びた呼吸音が聞こえた。
この音は肺に液体が溜まると引き起こる、典型的な症状だ。
負傷者は呼吸する度に、前回より呼吸が難しくなる。体の内部の液体が溜まって溺死するまで………。
ファビオラ:
負傷したの!?どこにいるの?
リナ:
もう、どうでもいい……ゴホゴホゴフッ―――
あなた達の倉庫も、あいつらに囲まれて……
ファビオラ:
―――!!!
さっきから、周囲の壁と鉄の扉から、小さく密集した金属の衝撃音が聞こえてくる。
ファビオラ:
クソッ……入り口を探しているのね。
エレベーターを封鎖する方法はある?
ラッセル:
こいつは工業用エレベーターだ。開放度が高すぎる。
リナ:
奴らはサーモグラフィーをメインに目標を探している………
私の仲間も連絡がつかない。この死に損ない共はいったいどこから出てきたんだい………ゴホッゴホッ。
ファビオラ:
……仲間?
リナ:
ふっ……小娘が……まだわからないのかい………
レン:
まさか……
リナ:
ニューモリダス……本当に開放的な都市だねぇ………
どんな人間でも、二度目のチャンスが得られる―――
シュワルツのような人斬りでも……ゴヒュッ―!!
カッセル:
シュワルツって……さっきアルファチームで戦死したあのシュワルツか?
リナ:
あいつは以前……マサダの清掃隊のメンバーだったよ……この目で見たわ……武器を持たない私の母と姉を殺した………。
レン:
清掃隊…。リナのスカーフって……
数年前のニュースを思い出した。連合議会がマサダブルクのある周辺で発生した人道主義の災難を質問したのだ。
当時の俺は「人道主義の災難」が何なのかわからなかったが、テレビの画面に繰り返し映るカラーのスカーフが印象的だった。
リナ:
笑えるでしょう……私の一族は、マサダブルクを共通の敵を持つ「盟友」だと思っていたのに………
でも敵が消えたら、ゴホッ――!………奴らはすぐに銃口をこちらに向けたわ―――。
「保護区域」を設けて……期限以内に区内に移住しない人間を……テロリストと見なす………。
ファビオラ:
貴女と仲間達は、レジスタンスなの?
シュワルツの暗殺部隊を殺せばいいだけなのに、なぜニューモリダスでこんな大騒ぎを?
リナ:
ゴホッ――……貴女は何も知らないのね……
マサダブルクはずっと周辺の戦争に参与しているわ……新型兵器の開発にも力をいれている……ならその資金は何所からだと思う……?
スクルド:
……主要なスポンサーはニューモリダスよ。
リナ:
取締役会は信用を制御しながら、証券の引受をしている……マサダのローンはこの街に流れ……債権が発行される……
「紳士」の旦那様が金を受け取った時、ゴホッ――!金で買った砲弾が……誰の頭に落ちるか考えていない。
ラッセル:
だからお前達は国際平和フォーラムの期間に……
リナ:
勝利する側が…必ず正義なの……。生き残った…政府だけが責務を返済できるの……だから……。
スクルドは頭を垂れた。
リナ:
ゴフッ――!!ゴホゴホゴホッ―――!!
イヤホンから再びリナの激しい咳声が聞こえる。
マリルが言っていた。金と金の交流は世界で最も純粋だと。
言語、文化、制度、歴史といったあらゆる障害がない、世界で最も親密で率直な嘘。
リナ:
ヒュ―――、そのお嬢様を選んだのは……彼女の父親が……取締役会で唯一マサダブルクとの取引に賛成しない人だからさ。
ファビオラ:
ならどうして―――
リナ:
だからこそ……取締役会の発言時に……彼の立場を支えるのに十分な理由をあげたかったのさ………
リナの声と呼吸が弱くなってきた。
ラッセル:
だからわざと『黄雀』を市街地に墜落させ、彼の娘を危険に晒した……。
道理で1人で全てのスナイパーを倒せたわけだ、自分の仲間が演技に協力しているのだから―――。
待てよ、お前が黄雀を撃ったのも、あの機体に攻撃モジュールが積まれていないことを隠すためだったのか!?
リナ:
くく…ラッセル……アンタは物分りがいいね……
惜しいわ……
ファビオラ:
なっ――リナ?リナ!!!
イヤホンの向こう側は長い沈黙となった。
ファビオラ:
クソッ……クソ!クソ!クソッ!!!
ファビオラのハンマーのような重い拳は金属棚にあたり、音を立てて倉庫内にこだました。
ファビオラ:
政治の権謀と利益のために、何の罪もない人を犠牲にして……
ベルナドット……
ファビオラは小声で泣き出した。血が彼女の指先を伝って垂れ下がる。
レン:
(待てよ……じゃあ、あの蜘蛛は彼女達が手配したわけじゃないってことか!?)
(この記憶の中で、一体どれが真実なんだ……)
……
稍早之前。
播磨脑科学综合研究中心,顶层酒吧。
莉琉坐在沙发上,拿着一份印有“极秘”字样的纸 质档案翻看着。
莉琉:
卡洛斯·布兰科,从新丰洲纪念教堂回收的那个女仆的前任长官.........
原AUC上校,那个烂到骨髓的系统里难得能出这 么一位治军严厉的军官嘛。
埃卢尔解散议会后,他在手臂纹上了“打倒暴君” 字样的刺青,率旧部起义。
曾带领部队在一天内翻越了安第斯山脉,指挥反埃卢尔联军参加波多西战役。
有意思......所以才得到了这个与卡尔十四世·约翰同名的外号吧?
莉琉被档案的内容吸引,用手指捏着酒杯的上沿在手里打转。
莉琉:
之后在恩维拉作战时捡到了奄奄一息的法贝拉。
革命成功后几支起义军统领都想掌权,于是再度刀兵四起......
真是老套的故事。
后来他作为南美最大的军阀,被怀疑是丘伦河大屠杀的主谋,被媒体称为“丘伦河屠夫”。
真实原因是只有他拒绝了联合议会的提议。
控制媒体确实可以为所欲为呢~
然后联合议会宣布卡洛斯·布兰科犯有反人类及种族灭绝罪,并送去了几发钻地弹。
真是空有一腔热血,却不懂政治权谋的笨蛋―――
莉琉将档案随手丢在茶几上。
莉琉:
正应了卡尔十四世形容拿破仑的那句名言...
少し前。
播磨脳科学総合研究センター、ルーフトップバー。
マリルはソファーに腰を下ろし、「極秘」と印字された紙の書類をめくった。
マリル:
カルロス・ブランコ。新豊洲記念協会から回収したあのメイドの前任長官……。
元AUC*1大佐。骨髄まで腐ったシステムに、こんな指導が厳しい将校が出ることは滅多にないな。
エレル*2が議会を解散した後、腕に「打倒暴君」という文字の刺青をし、旧部を率いてクーデーターを行う。
かつては、部隊を率いてアンデス山脈を一日で越え、反エレル連合軍を指揮してポトシー戦役に参加。
面白い……だからカール14世・ヨハン*3と同じ名がついたのか?
マリルはファイルの内容に惹かれ、グラスの上を指で摘みながら手に回した。
マリル:
革命が成功するも、いくつかのクーデーター軍が権力を握ろうとしたため、再び各所で戦いが勃発……
ありきたりな話だ。
その後彼は南米最大の軍閥として、チュルン川大虐殺の首謀者と見られ、マスコミからは「チュルン川の屠殺者」と呼ばれた。
本当の理由は彼だけが連合議会の提案を拒否したためだ。
メディアコントロールは基本だからな~。
そして連合議会はカルロス・ブランコに人道に対する罪や集団殺害罪を宣告し、地中貫通弾を送った。
正義感が強いだけの、政治権謀を弁えない馬鹿者だ―――
マリルは書類をテーブルの上に放り投げた。
マリル:
カール14世がナポレオンを形容した名言が相応しいな……
莉琉:
"因他只依赖自己的才智,所以上帝才惩罚他。"
―――卡尔十四世・约翰,让-巴蒂斯特・培尔纳德
果然从那个家伙之后,南美的革命军都喜欢戴贝雷帽吗……
マリル:
「彼は自身の知性に頼っている。神は彼を処罰するだろう。」
―――カール14世・ヨハン、ジャン=バティスト・ベルナドット*5
しかしあいつ以降*6、南米の革命家はベレー帽をかぶるお約束でもあるのか……
一位侍应走到莉琉身边。
侍应:
斯库尔德的车已经到楼下了。
莉琉:
知道了,把这份文件收好,带那个小丫头上来吧。
侍应:
好的。
莉琉拍了拍手,原本只有一个SID标志的黑色屏幕立刻变为了高层夜景的实时画面。
她看着窗外大厦顶部那巨大的红蓝两色广告,将杯中酒一饮而尽。
1人の従者がマリルのもとにやってきた。
従者:
スクルドを乗せた車が下に到着致しました。
マリル:
わかった。この書類を片付けて、あの小娘を連れて来い。
従者:
了解致しました。
マリルが手を叩くと、SIDマークだけが映されていた黒いスクリーンが、すぐに高層ビルの夜景のLive映像に変わる。
彼女は窓の外のビル屋上にある巨大な赤と青の2色の広告を見て、グラスの中の酒を飲み干した。
*1:コロンビア自衛軍連合 [Autodefensas Unidas de Colombia]
*2:人名?詳細は不明
*3:スウェーデン=ノルウェー連合国王として在位した人物。ナポレオンのライバルとも称された人で元々フランスに属していたが紆余曲折あってスウェーデン国王に。今のスウェーデン国王も彼の子孫。ジャン=バティスト・ジュール・ベルナドットの名でも知られる。山脈超えのエピソードはカール14世が大軍を率いてアルプス越えを行ったことから。ナポレオンのアルプス越えの3年前に実行している。
*4:ブラジルの地名
*5:カール14世の名前であるジャン=バティスト・ジュール・ベルナドット。これを中国語で書くと让-巴蒂斯特·『贝尔纳多特』となる。少し前の描写で同じ名前で呼ばれていたというエピソードから綴りは異なるが同じ音の『培尔纳德』を偽名として使っていたと思われる。